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2019-01

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星落ちて人の夢吸う

死んだらいいんだろうな、と思う。逃げられて、美化される。死ぬのに死んだ後のことを考える。屋上で。
世界の終りについて考える。空が曇っているから。夕方だから。夜が来るから。
夜が昇ってくるから。

例えば生還した犬について誰も名前を知らない。だけどライカ犬の名前はクドリャフカ。死んだ犬の名前ばかり知られている。
誰かに会いたいと思う。友人の顔を頭の中に並べる。誰も会いたくないと思う。誰も違うと思う。
だけど誰かに会いたいと思う。携帯を開く。連絡する相手を見つけきれずに閉じる。
地球は今星雲が爆発している時刻から100年。星の光が今頃届く。起きていても観測できなければ起こっているかもわからない。見つけた頃には遅すぎる。世界の物理法則。
フェンスに手をかけて地平線の先まで広がるビルの先に宇宙エレベーターの姿を夢想する。校旗が風に煽られてせわしなく、うるさく鳴る。足元にプランター。蹴り飛ばしてやりたい。だけどきっと土が重くて足のほうを痛める。
右目の上を前髪が掠めて痒い。

片目の宇宙飛行士。
自分の夢が叶えばそんな陳腐な取り扱いで雑誌の上をにぎわすのだろうなんて夢想している。努力する前に成功してしまった時のことを考えて馬鹿にして笑う。
身長が伸びない。
夜早く眠れば成長ホルモンが出る。早く寝る。早く起きる。ロシア語のラジオを流しながら参考書を広げる。始発で部活の朝練に向かう。母親はずっと起きてこない。弟の弁当と、その横に申し訳なさそうに自分の弁当が冷蔵庫の中にあるのを取って出ていく。駅であくびをしているサラリーマンの横で、朝が来るのを眺める。絢爛豪華な薔薇色と白の織りなすマーブルを。

朝が好きだ。太陽に暖められる前の空気の匂いはぴりっとしていて、寝起きの体の中を一巡りして出ていくまでの間に何か、老廃物とかそんなものを集めて持って行ってくれる感じがする。肺が綺麗に浄化されるイメージ。
どうして宇宙になんか行きたいんだと家康は言う。
年下で五体満足の生徒会長。AVとか見れなそうな健全ヅラしたアホ。
しね、とたまに思う。しょうがねえな、としょっちゅう思う。取り返しのつかないことをすればいいと思う。
誰かに対して。俺に対して。
あのお人好しがそれだけじゃ世間はわたっていけないのを知るのが見たい。
酷いことを言って傷つけてやりたいのかも知れなかった。善意の塊を見ていてそうじゃないだろうと苛つく感覚。
綺麗事を信じていられないから苛立つ。家康は悪くない。
庇護してやりたいとも思う。他人に何かしでかしてしまってめたくそに傷つく前に俺で気づけばいいと少し、思っている。
待ち構えている。あいつが俺のことを思いやりで殴打するのを。そうしたら全力で噛み付き返してずたずたにする。
家康が憎いわけでもない。ただ、見ているとごくたまに、しねと思う。そうして、そう思う自分を嫌悪する。

兄でいられればよかっただろうと思う。他人だから綺麗に見えるのだ。こいつが俺の弟だったなら心置きなく足蹴にして泣いたら慰めてやって、喧嘩のやり方でも教えてやっただろうと思う。
身内だったらどんなに大事にしてやれただろうと思う。
だけど他人だからやりきれない。慕われる事に優越を覚える自分。たまにこいつを妬ましく思う自分。こいつの両目に理由のない憤りを持つ自分。

真空の宇宙に放り出されたいと思う。

こいつをかわいそうだと思ったりする。母親のいなかった子供。養子に出された先をたらい回しにされた、人当たりばかりよい子供。本多忠勝しかいなかった子供。それを揶揄されて否が応でも独り立ちをしなければならなかった子供。
だけどこいつの不幸と俺の不運は無関係だ。

何も考えたくない時、思考の逃げる先は常に宇宙だった。自分の上空にも足の下にも広がる真空。音もなく酸素もなく些細な事故が死に繋がる異世界。
いつしか思考の逃避先は真冬の冷水だとかそういうものと結びついて、宇宙は自分への罰に似た。
宇宙。考えて奥歯を噛み締めてしまう癖がついた。目を閉じる。世界の終りについて考える。100光年先の世界で、星雲が頭上で、もしくは足の下で、あるいは地球全体を爆発の光で包み込みながら長い生涯を終わらせている事に思いを巡らせる。
かつて愛されて、見捨てられた。母親は弟に夢中だ。そのうつろいを諦めながら誰かに愛されたい自分がいる。
愛されたいのだと、惨めだと認めたくない。家康は恐らく俺のことを慕っている。だがその善意は俺を地球に留めたがる。

死んでしまえば楽なんだろうと思う。自分を愛さない母親を殴ってやりたい自分がいる。手のひらを返されたことを納得できていない自分がいて、それを女々しいと感じながらまだ悲しい。
死んでしまえば悪いのは母親になる。俺は全てを忘れられる。宇宙飛行士を目指していました。素晴らしい夢だ。非業の死で頓挫した夢に終わる。叶わない可能性というのは潰れる。精一杯出来る限り努力しても届かない、その前に世界ごと終わる。
だがそれを自分は許さない。
足掻き続けないとならない。自分のために。植え付けられた道徳に歪められた精神が強制力を持って逃亡を許さない。
考えては叩き潰し、胸の中に真空を抱えて、叶うあての持てないまま、右目というマイナスを抱えたまま苦しみながら努力する。やらなかった明日を考えて一切の妥協も先延ばしも許さず高めるためにいじめ抜く。

そういう自分だから家康に慕われたことも知っている。
煩わしいと思いながらまとわりつく家康を許し、そして、あいつが俺の地雷を踏むのを待っている。
俺で思い知れと残酷な気持ちを抱いている。
庇護欲だろうとそれについて断じて日が沈んでいくのを見ていた。
屋上は寒かった。
宇宙基地はどうだろうと叶う前の夢の先をまた、考える。
月に行きたいわけでもない。
火星を見たいわけでもない。
土星木製水星、太陽系にも興味はない。

ただ、宇宙空間に行って、そこで無線を切ってみたかった。

明後日は流星群で、家康は俺に付き合うと言っている。
一人ではなく流れ星を眺めてどうせ願いの話でもするんだろうと思ったら馬鹿らしすぎて寒気がした。




金環日食の日に私中国出張なんだけどサングラスの内側に日食グラス仕込んでたら上司に怒られたプンスコ。
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三角でペガスス

四角でおおいぬ、台形でこいぬ。
「ピテカントロプスとか」
「作んのかよ」
短い笑い。
「らないー、よ」
天文部は伊達がつくろうとして失敗した。三人の部員と顧問の教師が必要な規則がきみの野望を阻んだ。
だから、きみと俺とで、ままごと遊びの星座部。
「星雲の中とかだったらかなり複雑なのも作れる気がするな」
「星つないでねえし」
きみがちょっと笑う。俺はきみをちょっと笑わせることができる。
ちょっと笑うから、ちょっと満足。

「……電子辞書かしてくれ」
「嫌だね」
「減るもんじゃないだろう」
「いや電池減るだろ……ほらよ」
カバンからわざわざ出してくれる、手を横目で見ていた。手が近づいてくるのを見ていた。当たり前に受け取る自分の手の動きを人事みたいに、見て、筋肉と関節と頭からの電気信号神経接続、そんなもののなめらかさになんとなく感動していた。
二つ折りの銀色を開いて星雲の名前を打ち込む。さかなのくちのかたちの、アンドロメダ。
伊達の膝から掠めとった専門書では前提として扱われて、全然語られてない基礎知識を脳みそに入れる。亀裂に泥を投げ込むような微妙な悪あがき。
ガスなんだ、という感想は胸にしまって関連項目にカーソルを合わせる。視界の端で行儀の悪い汚れた爪先が揺れている。
暗黒星雲とかチョーシンセイザンガイ、とか。ジャンプを繰り返して、見ようと思った項目が増えていく。
戻るボタンを探したけどなくって、目についた履歴のボタンを押した。出てきたリストは多分自分のと同じ仕組でほっとして、下スクロール。アンドロメダ、大マゼラン、コールサック。一番下に、ピテカントロプス。

え、と思って見上げる。
「ァんだよ」
睨まれる。
「や、返す」
「おう」
「ありがとう」
「大げさだな」
きみがちょっと笑う。

笑うから、試すようなのはよくないなと思いながら
「ハルキゲニア座とかならまだなんとかなると思わないか」
「思わねーよ」
「そうか」
きみがちょっと笑って、俺は苦笑する。
そんで、たぶん明日、俺は伊達にもう一度電子辞書を借してくれ、と頼む。
ストーカーっぽいな、と自分で思って、ちょっと笑った。

遠くでトロイメライが鳴っている。
窓の外は冬らしく、時刻は夕方でもすっかり夜だ。
星を見つけながら帰れるな、と思って嬉しかった。




この冬が終われはきみは受験生。伊達高2(野球部退部済)・徳川高1(次期生徒会長内定済)だと (・∀・)イイネ!!
大学生伊達と高3徳川が伊達の手料理を食う話が書きたい。

伊達に手料理出されてスゲー食いたくねー、って顔してからスプーン取るさすけで伊達佐とかもロマン。
伊達の作る料理って兄系なオムライスとかチャーハンとかなすとピーマンと豚バラのみそ炒めとか
とにかくおにいたん料理だと思う。カレーとかぜったいひき肉カレーとかだよ保護者カレーだよ。

見えそうで見えない

わけではなく最初から見ようとしていないのに視界に入ろうとぴょこぴょこしてる頭が
いつのまにか俺の背を抜いていて

「少年老い易く……」
教科書の中の一文をつぶやく。漢文の小テストは水曜日。
子供はみんなどこかに行ってしまった。
背を伸ばして立つ俺達はそれぞれに配置されて、昔と同じような関係。
東高の俺と家康。西高の真田と石田。国など今更背負っていないから仲良くする理由もいがみ合う理由もないのに。
俺と真田はまだなんとなくよそよそしく、家康は俺につきまとう。石田は憑き物が落ちたように丸くなったが家康に関わろうとしない。豊臣を探しているのかと思えばそうでもないらしい。
まあ、よくは知らねえ。

石田の消息不明について思いをめぐらすたび、これでも同じ幼稚園だった頃があったのにな、と笑ってしまう。母親の方が昔の俺のオトモダチの進路を行方をよく知っている。よくある話だ。
星雲の写真は美しい。
「伊達先輩」
戸口から入れない下級生が俺を呼ぶ。
「なんだァ生徒会長様」
背中に体重をかければ椅子はたやすく二本足で立つ。
「昼休みなんだがー」
「俺はァ、パスーー」
戸口に律儀に手をおいたまま、身を乗り出して言ってくるのを大きく遮って重心を前に。
がごん、椅子は無事四足で着陸。
しょん、と小山みてえな背中をわずかに丸めて、そうか、と家康が笑う。
俺はプレアデスへ目を戻す。無重力の世界できらめく塵の渦。

どうせ放課後になっても寄ってくる。
「まさむね」
目を上げた先、窓から落ちてくる光の中で塵がきらめいている。
「やっぱりまたここにいたのか」
「つーか、俺ぐれぇだろ」
男子校で星に興味あるやつとか。脳内で付け足して膝の上の重たい写真集を閉じる。理科、星座、なんて読まねぇ奴が多すぎて閉架書庫に追いやられておそらくずいぶんと久しい。多分まだ美術系の裸婦画集とかのが閲覧数多い感じだ。それをいいことに椅子を持ち込んで好きなようにしている。
こいつは嫌なやつだ。
俺の希望が潰えるだろうことを知っていて、俺が下らねえ憧れをほのめかすたび、目を細めてうれしそうに笑って肯定する。心からそう思っているつもりで。内心叶わないことに安堵しているくせに。それを自覚しながら、それでも夢を語る俺、の、夢が叶えばいいと思っている。どんな矛盾だと突っ込めば、黙るのだろう。言葉にしないことで決してボロを出さない。そういうやつだ。
西高の大谷が、石田がこいつに興味を失った今でも、未だに、こいつを嫌うのはなんとなくわかる、と思う。
個人的な好き嫌いとは別に、理解できる、と思う。

「少年老い易く……」
徳川が俺の本に興味を持ったふりで屈み込む。頬の横を徳川の髪がかすめる。そうやって踏み込んでくるのが疎ましい。そうやって擦り寄ってくるのをいじましいと思う。危うくあわれんで、愛してしまいそうになる。
自分の欲望を叶えるために腹を見せる犬と同じだ。屈んで撫でてしまいそうになる。そのあざとさを、愛さずにはいられぬ愛嬌を、懐こさを、眩しさを、いっそ憎らしいと感じる。苛立つ。

幼い頃には一生懸命に背伸びをしていた頭が俺の胸元で止まっている。俺よりも太い指が星雲の渦をくるりとなぞって、俺を見上げた顔が、教えてくれ、と笑う。冷たい床に膝をついて、手足を投げ出して膝にばかでかい写真集を乗せて、椅子に座る俺の脇に寄り添う。

子供はみんなどこかへ行ってしまった。
だらしなく首を傾ければお前の頬に息がかかる。俺の唇が、お前の耳に触れる。
星の名前をささやいて、腹いせにお前の足を踏む。天窓の光の下、夢を阻む片目を眇めて。
お前のこめかみから太陽と埃の匂いがする。お前の髪に光が透けて眩しい。
言うのも面倒で、ただ、耳に口をつけて、香ばしい香りを嗅いでいた。

お前は俺を愛しているから俺の夢が叶わないことを腹の底で喜んでいる。


久々の宇宙飛行士になりたい伊達で家政。
切ない学パロというものを前にツイッタでなんかお題とかでもらった気がしていた(気のせいかも知れない)
伊達くんは片目なので宇宙飛行士にはなれません。
永劫。

いつか宇宙でこっぱみじんこ

伊達が言うには宇宙の八割はまだなにがなんだかわからないんだという。真っ暗で真空の世界。2割が光を発しない。残りはなんだかわからない。

「あれ、伊達せんぱーい、は」
「政宗?」
  最近伊達は教室にいない。
「そういやいないなぁ。ねー幸村、政宗見た?」
「あ、いや、いないならいいんだ」
そーお?、と慶次が首を傾げる。笑って顔の前で手を振って、自分で探す、と告げて賑やかな教室を後にした。
3年生になってから伊達はしょっちゅう図書館にいる。
野球部の仲間とつるまなくなった。教室で馬鹿騒ぎをしなくなった。コンビニ菓子を食べなくなって、手作りの弁当に野菜が増えた。そんで休み時間は図書館で、数学とか理科の本の、棚のところにいることが増えた。
 寒い階段を下って図書室の引き戸を開ける。からら、と軽やかな音。オイルヒーターの匂い。司書の先生はカウンターにはいない。閉じられた司書室の扉の中にいる、のかはちょっとわからなかった。なんとなく足音をひそめて、本棚の間を縫って奥へ進む。古い紙の匂い。奥に行けば行くほどリノリウムの床から冷気が匂い立つ。ビニールに覆われてなお傷みの目立つ背表紙を目で追いながら、自然科学の棚を曲がると果たしてそこにシャツ一枚の伊達がいた。
「伊達」
書架にもたれて顎に手をかけてなんだか分厚い本をやたらと熱心に読んでいる。声をかけてやっと顔を上げる。熱中さめやらぬ目で見て5秒後、やっと視認。
「あぁ?徳川か」
 3年生になって伊達は変わった。
 変わらないと本人は言う。
「進路の」
「ああ再提出か。しねぇって伝えとけ」
「どうしてだ」
野球をやめるのか、暗黙の問いかけを政宗は鼻で笑う。嫌な感じの笑いだ。下らない、と質問を嘲る笑いだ。
「テメエに教える義理ァねーよ」
分厚い本が書架に押し込まれる。がこん、と図書館の沈黙を破る粗暴な音。
爆撃のようにチャイム。
聞きそびれまいと思うのに伊達が横を通りすぎていく。自由に。両手をポケットに突っ込んですいすいと書架の間を抜ける。わしが焦りで足をもつれさせて汗だくになって追いかけるのを知らない顔で引き戸を開けて、汚れた上履きを履いた足が外へ出る。寒そうなシャツ姿。遠くから先生がチャイムが鳴ったぞと時計をさして叫ぶ。笑って片手を上げて、伊達が廊下を駆け出す。白いシャツが廊下で風をはらんで膨らむ。
「こらぁっ、伊達ェ……」
先生の声が廊下に反響。伊達が開けっ放しにして言った図書館のドアの敷居をまたげずにわしはしゃがみこむ。

伊達は野球で進学せずに北国の国立大学に行くのだという。
そこの理工学部にロケットの勉強をしに行くのだという。
そして自衛隊に入るのだという。
なにがしたいかなんて調べてみればすぐに分かる進路を伊達は。
伊達はがんとして口に出さない。

「どうしてだ政宗」
しゃがんで膝の間に顔をうずめて、息を吐けば生ぬるい蒸気が顔に跳ね返る。あっという間に冷やされる熱。
「どうして宇宙になんか行きたいと願う」



みーたーいーなー高校生パロが頭の中でランドリー!脱水!原稿してくる!

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